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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 3.末っ子コンビ・シギ&トキ 隣にあるマリオンの部屋とは真逆で散らかり放題の部屋の中。 ベッドはなく変わりに天井からは2つのハンモックが吊るされていた。 もちろんネットではなく布製のハンモックだが、そもそも自分の寝台にハンモックを使う人がこの日本に一体何人いるだろうか。 隣の部屋から響いた目覚ましの音でやや目を覚ましていたらしい二人は、ソレでも眠気に勝てないままゆらゆらとハンモックで揺られている。 そうこうしているうちに部屋の隅にある二人の机に置かれたパソコンに自動で電源が入った。 『オハヨウゴザイマス マスター。 オ目覚メ ノ 時間デス。』 目覚まし代わりになっているらしいパソコンはひたすらその言葉を繰り返すが二人はむずがって起きようとはしない。 低血圧ではないが、小学3年生の癖に二人は夜更かしが響いているのだ。 床に散乱しているのは小学生のおもちゃらしからぬ、ペンチやボルト、プラスマイナスドライバーにネジやこんなものを本当に小学生が理解できているのかと思うほどの工具の山だ。 「ときぃ・・・アレ、うるさい」 「・・・シギがやったんでしょ・・・とめてよぅ」 もぞもぞと寝返りを打つと、これまた黒髪の夫婦から産まれたとは到底思えない鮮やかなシルバーのショートヘアーが揃って布団からはみ出た。 長女と長男までは、祖父からの隔世遺伝だが二人はもちろん違う。 これもマリオンが学校で苦労する原因の一つなのだが、二人は「面白いでしょ?」の一言で髪を何度も染めたり、カラーコンタクトを入れたりと、定期的に『模様替え』をしているのだ。 小学生の頃からそんなことをしていたら髪が痛むだろう・・・? ソレがこの二人の凄いところ。 なにをどうやったのか、小学2年生の夏休みの自由研究で編み出したのは、髪を傷めないカラースプレーとブリーチ。 ぶっちゃけそんなものがあれば私がほしい。 と、そんな脱線した事は追いとくとしても、この二人は科学者の父親に似たのかかなりの勢いで「アリエナイ」物を沢山作り出している。 ソレもこれも小さい頃に、いや今もビデオで繰り返し見ている『ドラ○もん』のせいだろうか。 もちろん二人の同級生でも『ドラ○もん』を見ている生徒は多いが、二人に言わせれば『ドラ○もん』みたいに自在に走って動けるロボットを生み出せるなら天才以外にありえない、とのことらしい。 そしてその天才になりたいらしい二人は、こうして部屋中に機械工具を広げてドラ○もんのビデオを見ながらその道具を参考にいろいろなものを作っているらしい。 と・・・いい加減五月蝿くなってきたのか二人は同時にハンモックから降りるとパソコンを止め、動き回れる程度に部屋の中のガラクタ、もとい工具や材料を隅に固めた。 「あ、いい匂いがする。」 「ホントだ、今日はトーストかな?」 パジャマを脱ぎ捨てながら二人は色違いの服を着込んだ。 小さい頃はこうして服のデザインが被るとわざわざ違う服に着替えなおしていたものだが今となってはむしろ色違いのものを着たりしていないと落ち着かないもので、自然と同じデザインを手に取るようになってしまった。 「あ、あれだ・・・昨日のポテトサラダだ。残ってんだよまだ。」 「あと、前に買ってきたベーコンもそろそろ賞味期限切れるんじゃないかな」 二人は冗談のようにイニシャルの『T』と『S』が刺繍されたトレーナーを切ると軽快な足音を立てて部屋を飛び出していった。 **あとがき** 紹介文では緑とあかなコンビでしたがここではシルバーコンビ、 この二人のカラーリングはコロコロコロコロ変わります。 悪戯っ子でマリオンをからかうのが趣味のようなもの。 そんなところは父親にとってもそっくり。 PR ![]() ![]() |
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羽白ウサギ
性別:
非公開
自己紹介:
管理人の詳しい取り説はmixiにて(笑)
壊れやすいナマモノですので、説明書をちゃんと読んで楽しく遊んでね<(どうやって遊ぶんだ)
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