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それが自然だと思っていたから。 幼い頃に他界した両親の写真を見ても洋服を着た写真というのは両親が学習院に通っていた頃までのこと。 別に着たいという訳ではないがきらびやかで派手なスカートやチュニックを見ているとなんだか楽しくなり、一人笑顔を漏らしながら兄の働く大学への道のりを歩く。 電車に乗り、商店街を抜け、街路樹と街頭が交互に並ぶ道を過ぎるとようやく学校が見えてきた。 「すごい」と思わず口に出して警備員の男性に少々怪訝なまなざしで見られれば肩をすくめて急いで校門を通り過ぎる。 昼前だからか、講義のない学生たちがちらほら見えた。 ちょうどその時、比叡の視界に奇妙な男が映った。 耳に届いた兄の声に比叡は我に返った。 「は、はい!」 『?どないしたんや、比叡』 「え?なんもあらへんよ。今、校門からすぐのベンチに座ってる。」 『分かった、すぐ行くしまっときや。』 その言葉を最後にすぐに切れた通話。比叡が携帯から耳を離し顔を上げるとさっきの男と目があった。
よれよれでいろんな染みのついた白衣。 ぼさぼさで縛りもしない長い髪。 無精ひげを生やしたままでかけているめがねは少し曇っていた。 お世辞にもいい男とはいいがたい。 しかし、存在感は圧倒的だった。 「ここ、いいですかね。」 胸ポケットからタバコを出して見せているところを見ると休憩を取りに来たのか。 「ど、どうぞ・・・」 「どうも」 比叡がわずかに身を動かしてスペースを作れば男は遠慮なく其処にどっかりと座り、タバコを咥えると火をつけた。 PR ![]() ![]() |
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羽白ウサギ
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非公開
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管理人の詳しい取り説はmixiにて(笑)
壊れやすいナマモノですので、説明書をちゃんと読んで楽しく遊んでね<(どうやって遊ぶんだ)
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